90%は『恋の門』レビュで。

台風の中、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私は、台風直撃中の渋谷にて、“正に怒涛のロードショー”となった『恋の門』、観てきました。すげえ。やっぱすげーわ。

もう何から書いていいのかわからないんですけど、簡単に軽く説明すると、『自称・漫画芸術家の主人公と、コスプレイヤーの女の子のラブストーリー』ですかね。そんな説明でいいのかはおいといて、こっから先は『わかるヒトだけわかってくれ』方式でお送りしますが。えーと、情報はリンク先で補完してください。

私は『大人計画』(演劇の方)は随分前に1度観たきり、「あーちょっとついていけない(主に客のノリとかに)」と放棄してしまったんですが、エッセイとか『spa!』の松活は好きだったんすよ松尾スズキ。んでね。そのイメージを持って観ると、映画は『毒があまりない』気がします、良い意味で大衆的、コレでも。シュールはシュールなんだけど、ソフトというか『リアル』の範疇にある、というのが判り易い。

実際、『リアル』な話だと思いました。『石漫画家』とか『コスプレ女』というのを『他の何か』に変えても通じる普遍的なモノがある。恋愛モノその他のエピソードという意味でも、何かに価値観を持っている人の生活という意味にしても。ネタばれになるかもしれないからあんまし書けないけど、その部分が一番すげぇと思った。腐女子の描き方なんかは『本物のヒト』や『全くその世界を知らないヒト』からすればどうなのかはワカラナイが、「なんとなくその世界を知ってはいる」私的には『リアルにあることを素人目線にも判りやすく出している』気がしました、WEB掲示板での罵倒がさりげなく差し込まれてたりとか。

その辺は原作(読んでません)の秀逸さかもしれないけれど、だとしたらそれを生かしていると思った。原作がすごく読みたい。どっちがいいとかいう話ではなく、どこがオリジナルの凄さでどこが松尾の凄さかを知りたい。

松尾オリジナルな点では、ミュージカル挿入が「らしいなぁ」と思ったのだけど、その落とし方がスムーズでよかったなーと勝手に一安心してみたり。あとマニアな話ついでに言うと、マニア的豪華キャストの中でも私が今回「もしかしたらやっぱりスゴイ人なのかもしれない」と思ったのが、影山ヒロノブ氏。私的には大穴。あの中に及んで浮いている声。ファンキーだ。

音楽も良かったっす。サンボマスター、はまってたし。もーね、細かいことから語りたいことはいっぱいあるんだけど、それでも『私が見逃した、あるいは知らない』要素がいっぱいあるんだろうと思うと悔しいっすよ、なんか。引き出しを何も持ってなくても楽しめる映画だけど、惜しみなく小ネタ満載。笑いどころも満載。ストーリも凝縮されてエピソード満載、でもちゃんと収まってる。あーもうキリがないから止めます。面白かったよ。

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と、興奮冷めやらぬまま怒涛のレビュをしてしまいましたが。こっからNET日記風な。ええと、そんなカンジで「すげー、すげーよー」と朦朧と映画館を出て数分後、映画館で携帯電話を失くしたことに気が付きました。う、うわーん。探してもらったけど見つからないよー、館内で電源切ったから絶対映画館内なのにー。友人との連絡不通よりもpet写真が撮れないことに歯噛みする、そんな連休。